要点
- iVisaは2024年10月から2025年10月までに結果の出た726,824件の申請を、232の国籍にわたって分析しました。
- 男性の申請者は女性より62%多く却下されており、主な要因は申請の時期と書類の準備の仕方でした。
- 一人旅の方は却下のリスクが最も高く、2人組の最大5倍、イギリスでは20倍を超えていました。
- 25歳から44歳の申請者が最も多く却下され、65歳以上が最も少ない結果でした。
- 早めに申請する、復路の証明を添えるといった小さな工夫が、承認の可能性をはっきりと高めます。
2024年から2025年にかけて、ビザの却下は世界的に急増しました。世界最大級のビザ処理事業者であるiVisaは、726,824件の申請を分析し、渡航書類の申請で誰が却下されやすいのか、そしてそれはなぜかを調べました。
シェンゲンビザの却下率はこの3年でわずかに改善しているものの、アメリカ国務省によると、アメリカのB1/B2とESTAの却下は2022年から約10%増えています。国境での審査も厳しくなっており、アメリカの入国地点での入国拒否の判断は、2022年の380,652件から2023年には100万件を超え、2024年には123万件に達しました。
こうした傾向を受けて、iVisaのデータチームは2024年10月から2025年10月までに結果の出たビザ申請726,824件を分析しました。対象は232の国籍と、幅広い種類のビザおよび渡航書類です。分析からは、承認の可能性を左右する3つの大きな要因——性別、年齢、そして人数(特に一人旅)——が浮かび上がりました。それぞれの知見は、政府の判断が確定した申請のみに基づいています。取り消された申請や、途中でやめた申請は含んでいません。
データが示していること
これらの傾向は、国籍やビザの種類を問わず共通して見られます。準備、行動、そして時期が結果をどう左右するかを映し出しています。
「みなさん、本当に『自分はイギリス出身だから問題ないはず』というふうに考えがちです。それは間違いです。今の入国管理の状況ではなおさらです」と、元アメリカのビザ審査官クリスタ・バイカー氏は警告します。
1. 性別:男性は女性より62%却下されやすい
iVisaのデータには、はっきりした傾向が表れています。男性は申請が遅く、提出する書類が少なく、審査の厳しい年齢層に当てはまりやすいため、却下率が高くなっています。
データに含まれるほぼすべての国で、男性の却下率は女性を上回りました。社内データによると、男性の申請者は却下される割合が62%高くなっています。この傾向はヨーロッパと英語圏の国で特にはっきりしており、イギリスとオランダで最も差が大きくなりました。
実際の例
あるメキシコ人夫婦が、アメリカのB1/B2ビザ申請での経験を語ってくれました。ESTAで問題なく渡航している妻は承認され、31歳の夫は却下されました。夫は収入、事業の所有、資産の証明に加え、資金面の支援を含む正式な招へい状も持参しましたが、書類は1つも見てもらえませんでした。短いやり取りのあと、審査官は渡航目的が十分に証明されていないとして、ビザを却下しました。
こうしたケースは珍しくありません。傾向を見ると、若い男性の申請者、とりわけすでにビザやビザ免除の資格を持つ家族と一緒に渡航する方は、しっかりした裏づけ書類を出していても、より厳しく見られ、早い段階で断られることが多くなっています。
国・性別ごとの却下率
この差は、データに含まれるほぼすべての国で確認でき、最も大きいのはイギリスとオランダです。
なぜこうなるのか
高リスクとされる年齢層(25歳から44歳)の男性は、直前になってから申請する、任意の書類を省く、記入欄を空けたままにするといった傾向が強く、そのほかの要因も重なって、審査の過程で信頼を得にくく、リスクの兆候が増えてしまいます。
「提示された内容に少しでも分かりにくいところがあれば、そのまま却下になります。時間をかけて読み解こうとはしません。もっと時間が必要なら、ビザ面談に回します」と、元アメリカのビザ審査官クリスタ・バイカー氏は注意を促します。
iVisaからのアドバイス
ビザを申請するときは、早めに動き、内容をよく見直し、宿泊先の証明や復路の手配など、必須でなくても裏づけになる書類を添えることをおすすめします。
2. 人数:一人旅の方が最も却下されやすい
一人旅にはよさもありますが、ビザの手続きでは、一人での申請が最も却下されやすいという結果になりました。一人旅の方は2人組の最大5倍、イギリスなどでは20倍を超えて却下されやすく、人数はビザの結果を左右する大きな要因として浮かび上がっています。
この差は、国籍やビザの種類を問わずはっきり表れます。国によっては、開きがさらに大きくなります。イギリスでは、一人旅の却下率が2.36%で、2人組の0.20%、グループの0.10%と比べると、2人組の12倍、グループの20倍を超えて却下されやすいことになります。
フランス、イタリア、ドイツ、オランダも同じ傾向で、一人での申請の却下率は1.0%から1.3%、2人組はおよそ0.2%から0.3%、グループはさらに低く、4倍から6倍却下されやすい計算です。
アメリカも同様で、一人での申請の却下率は0.71%、2人組は0.15%、グループはわずか0.02%です。一人旅の方は2人組のおよそ5倍、グループの30倍を超えて却下されやすいことになります。
人数別の却下率
実際の例
南アフリカ出身のカルロスさんは、イギリスのビザを申請したときの経験をこう話してくれました。「最初に一人で申請したときは、準備はできていたつもりでしたが却下されました。数か月後、同じ旅行のために友人2人とグループで申請し、私が全員分の書類をまとめました。旅程、ホテルの予約、復路の便に食い違いがないよう気をつけました。今回は3人とも問題なく承認されました。はっきりして筋の通った計画があれば、グループでの申請が大きな違いを生むのだと実感しました」
なぜこうなるのか
一人での申請は、背景の情報が少なくなりがちです。共有の予約、旅程、復路の確認が抜けていることもあります。こうした空白が、不確かさを生みます。
iVisaからのアドバイス
一人で申請する場合は、旅行の計画を漏れなく添えることをおすすめします。渡航の詳細が求められるビザでは特にそうです。申請するビザと訪問先の国に応じて、詳しい旅程、ホテルの予約確認、復路の便の情報、渡航の目的を添えましょう。旅程が整っていて一時的な滞在であることが伝わります。ただし、求められている場合にかぎってご用意ください。
3. 年齢:若い旅行者ほど却下されやすい
年齢も、ビザの承認を強く左右する要素です。若い旅行者は、年齢の高い申請者に比べて却下率がはっきり高くなっています。25歳から44歳の層が一貫して最も高く、65歳以上が最も低いという結果で、年齢はビザの結果を分ける最も明確な線の1つです。
男女の差が最も大きいのも、25歳から44歳の層です。この層は一人旅の多い層とも重なり、却下される可能性がさらに高まります。
年齢・性別ごとの却下率
なぜこうなるのか
若い旅行者は、出発日の直前に申請しがちです。また、宿泊先の情報、旅程、復路の証明といった任意の書類を添えないことも多くなっています。年齢の高い旅行者は早めに申請し、より充実した情報を出す傾向があります。その準備が、承認の可能性を高めています。
「若い旅行者は直前に申請して急いで済ませてしまい、旅行の計画も十分でない(出たとこ勝負のつもりでいる)ことが多い一方、旅慣れた方はしっかり準備している、という傾向が見て取れます」と、iVisaのカスタマーエクスペリエンス・シニアマネージャー、ランジニ・クルップは説明します。
iVisaからのアドバイス
前もって計画し、任意の書類も添えることが、承認の可能性にはっきりした違いを生みます。
承認の可能性を高めるには
小さな行動が、却下のリスクを下げます。
iVisaの知見
復路の証明のような書類を1つ足すだけで、承認の可能性は大きく高まります。なぜでしょうか。元アメリカのビザ審査官クリスタ・バイカー氏はこう指摘しています。「審査官は、申請者が[その国を]出るだろうと納得できなければ、ビザを承認しません。みなさんここを本当に見落として、なぜ行きたいかばかり話します。でも、そこは焦点にすべきところではないのです」
承認を逃す原因になっている、よくある誤りを挙げます。
- 書類の不足や食い違い:ページの抜け、期限切れの書類、個人情報の不一致など。
- 写真や生体情報の誤り:寸法の違い、画質の低さ、規定に合わない背景色など。
- 資金の証明の問題:収入源がはっきりしない、資金が足りない、口座情報が一致しない、など。
- 渡航歴の空白:入出国のスタンプの欠落、日付の食い違い、説明のない過去の却下など。
- ビザの種類の誤り:渡航目的に合わない区分を選んでしまう。
- 申請書の見落とし:綴りの誤り、日付の間違い、記入欄の飛ばしなど。
- 訪問目的の弱さ:あいまいな旅行計画や、招へい状の欠落。
- 裏づけ書類の不足:仕事、不動産、家族の証明など、母国とのつながりを示すものがない。
- 不明確または矛盾する情報:書類どうし、または面談での回答との食い違い。
- 時期の誤り:渡航日に近すぎる申請や、古い様式の使用。
このレポートが示すこと
ビザの承認は、でたらめに決まるわけではありません。旅行者がいつ、どのように申請したかによって形づくられる傾向があります。このレポートは、却下を左右する3つの手がかりを浮かび上がらせました。性別(男性の申請者は、時期と書類の準備の仕方から要注意とされやすい)、一人旅(背景の情報が少ないと、本物の旅行でもリスクと見なされる)、年齢(若い旅行者は準備不足や申請の遅れが多い)です。
複雑なルールではありませんが、この傾向はデータに含まれるほぼすべての国とビザの種類で共通しています。入国と承認の判断は、最終的に各国の政府当局が下します。申請の前に、必ず公式情報で要件をご確認ください。
iVisaは誤りと却下をどう減らしますか
データを見て不安になったでしょうか。ご安心ください。iVisaは次のようなかたちで、こうした問題を防ぐお手伝いをしています。
- 誤りの防止:この1年で、iVisaの確認プロセスは52,000件を超えるイギリスのビザ申請のうち17.1%について、処理に回す前に誤りを見つけました。
- 人によるサポート:iVisaのチームが多言語で案内し、政府のポータルから追加の情報を求められたときもお手伝いします。
- 技術的なトラブルへの対応:公式サイトでよく起きる決済の失敗、写真のアップロード、形式の不具合をサポートします。
- 不安のある方への手厚い案内:ご年配の方、英語が母語でない方、初めて渡航される方、過去に却下されたことがある方や事情が複雑な方には、順を追ったわかりやすいサポートをご用意しています。
- シンプルな手続き:安全な決済処理、状況の追跡、リマインダー、写真の補正ツールが含まれます。
最近の調査では、旅行者の68%が、iVisaのサポートによって不安が減った、あるいは高くつく失敗を防げたと回答しています。iVisaは政府機関ではなく民間の渡航書類サービス会社です。そのサービス料金は、政府のビザ手数料とは別のものです。




